ひと手間のキモ
こんにちは。
南青山には根津美術館があります。その道路沿いの信号の近くに天ぷらの「宮川」があります。小さなお店なので見落とすかもしれません。リーズナブルですが、名店です。
ここの評判は「お腹一杯いただいても、胸やけがしない」。消化器系の調子の悪い時でもOK。素材も新鮮で「グー」。「ころも」が、サクッとして、油っぽくない。
やっぱり不思議。以前から思っていました。何か、工夫がありそうです。ご主人に尋ねましたが、「さぁあて、はっはっは」と笑う。
これでは、よくわかりません。
揚げる前に「ころもの材料」を氷で冷やしていたようですが、このひと手間がキモではないかと、小生は睨んでいます。
どうでしょうご主人・・・?
これは油絵用の額縁。裏側です。普段は見えないところですから不格好のままに三角補強をしています。まさにガッチリ。
難しいのは細い額縁。こちらは、シンプルなフレームです。ガッチリ補強は使えません。
細身には、ひとつ欠点があります。大型サイズになるほど、コーナーが弱くなります。時間経過と乾燥の加減で、開いてくることがたまにあるのです。そのため内側に薄く溝を掘って金属のエル金具を埋め込む加工をします。これで盤石と断言できませんが、かなりの補強になります。
額縁における「ひと手間のキモ」となれば、これでしょう。
お客様の思い
「細いフレームは、大きくなると角が弱くなるからねえ…」
職人の声
「手間を3倍、神経を4倍使えば、ある程度のカバーはできるものです」
店主の声
「よくぞ言ってくれた。(うれし涙)その想いをこれからも忘れないでほしい!」
日々精進の ㈱アート・コアマエダ(店主)