スプーンは曲がった
この世には不思議なことがあります。
弊社の休憩時間。スタッフの一人が金属製の堅いスプーンを取り出しました。
確認のため触ってみます。間違いなく金属製の硬いスプーンです。これを右手に持ち、指先で「ごにょごにょ」とまじないを掛けて触っていると、おっと、曲がってきました。
「えーーーっ」と驚きの声。確認のために曲がったスプーンを手に取って調べてみます。間違いなく、本物のステンレス製の硬いスプーン。力を入れても元のカタチには戻りません。
「念力?」
「何で」
「どうして」
・・・とそんな手品です。
でも手品ですから種はあります。不器用な小生も教えてもらい、何度かやっているうちにうまくできるようになりました。今では絶好調。妻以外は、ほぼ全員が驚いてくれました。ご希望の方には、いつでもお見せすることにしています。
先般、古くなった額縁の再生のご依頼がありました。30枚以上ありますが、どれも劣化してボロボロになっています。木部が欠けてしまった部分もあります。
相応の技術と根気のいる仕事。2か月半の期間を頂戴いたしました。計画は、まず新品同様に修復することから始めます。次に作品の古さに合わせて、額縁も古いものであるかのように微調整します。
ここがキモになります。
弊社スタッフは、池田を中心に担当させていただいています。仕上がりへの経過は、またの機会に報告をさせていただく予定です。
スプーンは曲がっても、職人の心は一直線。
額装の㈱アート・コアマエダ(店主)