人海戦術のパネル額装 (4)

こんにちは。猛暑が続いていますが、お元気ですか?

いよいよ、パネル額装の最終回です。

人海戦術のパネル額装 (1)
人海戦術のパネル額装 (2)
人海戦術のパネル額装 (3)

「重量が増えるのに、何故わざわざ両面パネルにしたのか?」との質問を受けました。確かに片面パネルの方が、コストを抑えられますし、壁面負担も少ないです。しかし時間の経過によって、たまに反ってしまうことがありますので、両面パネルにしました。

まず、作品をパネルの表面と側面にノリ張りをします。ノロノロと時間を掛けていると、最初の部分が乾いてしまうので、素早く行います。巧みなチームプレーが必要です。



糊張り

糊張り

そして、側面の大切な部分は、必ずベテランの職人さんが慎重に行います。

側面糊貼り

張り終わったらしばらく乾燥させ、場所を取らないようにまとめていきます。間隔(10~15センチ程度)を取って仮止めし、空気を通して自然乾燥します。

糊張り乾燥

乾きましたら一枚づつエアーキャップに包み、大きい段ボールケースに入れます。その上に保護シートを巻いてコンテナに積み込み、現地に移動します。



そこで、再連結して展示。このブログを読んでいただく頃には、すべては完了している日程となっています。

連結した状態をここで公開できないのは、残念です。(そしてその時の弊社スタッフの「ドヤ顔」をお見せできないのも心残りです。)

御覧の様な経師(表具)技術は、古くからありました。日本画では今も基本とされていますが、現代アートの額装にも応用ができそうです。これからも表具と額装のコラボを紹介させていただこうかなと、考えています。 

いつも地味な額装体験を読んでいただきありがとうございす。

    額装の職人集団 ㈱アート・コアマエダ(店主)