額縁に金箔
じんわりときましたね。寒くなりました。
お元気ですか。
今日は「金箔」の話です。
人類が発見した最古の金属「金」。人間と金とのかかわりは、紀元前4000年頃のオリエントからだと言われています。その輝きと希少性ゆえに、富と権力の永遠の価値の象徴として珍重されてきました。耐食性に優れ錆びたり朽ちたりしない金は、歴史的な記念物や芸術作品の様々な部分に利用されています。
その金を薄く伸ばしたものが、金箔です。額縁にも金箔が多用されてきました。
この仕事は尋常ではない根気と繊細な神経が必要とされるのです。弊社では粘り強い女性陣も、たびたび腕前を発揮して丁寧に仕上げてくれますので、得意な分野の一つになっていると自負しております。
金箔を額縁に貼りますと、まずピカピカの金の額縁ができます。そして暫く乾かして、錆び止めのコーティングを行います。次に作品の雰囲気に合わせる工程に入ります。光沢のあるままでは、作品と合わないからです。墨を霧状にして付着させたり、イブシ粉で着色したりします。
作品に合えば、そこで完成。
写真は近年多用されている平型の額縁です。まれに違う色を指定される場合もありますが、主に白色か黒色が多いです。出来上がった見幅の正面だけを金箔で装飾することがあります。
これは、銀箔を貼り光沢を落としたものです。
「それ以上のものが、できないか」の想いで、今日も頑張っています。
額装の㈱アート・コアマエダ(店主)