黄色いカレーライス


こんにちは。暑い日が続いていますね。お元気ですか。

この季節は、暑さと湿度で食欲不振に陥ることがあります。そんな時は香辛料が活躍します。消化器官の動きを活発にしてくれるのです。特に、香辛料のたっぷり入ったカレーの匂いは、条件反射的に食欲を復活させます。カレーにはそんな絶大なパワーが秘められているように思います。

今では、おいしいカレーを食べさせてくれるお店が、たくさんあります。インド料理やスリランカ料理の専門店も増えました。隠し味にチョコレートやインスタントのコーヒーを加えるとコクがでる・・・と、聞いたこともあります。
     
子供の頃、母親がつくってくれたカレーは素朴なものでした。肉や野菜をグツグツと煮込んだところに、だいだい色のカレー粉と小麦粉を水で溶いた、黄色になった液体を加えて作ってくれました。牛肉の代わりにクジラ肉の時もありました。

そういう時代でしたから・・・。

育ち盛りの子供としては、そんな具のことはどうでもよく、カレーライスはとにかく最高の食事でした。母親からこの献立予告あると、夕飯のことなのに朝からお腹がグルグル。頭の中は、まっ黄色。

もしも、・・・もし、ですよ。老いて死の直前に「最後に何か食べたいものがあるか?」と問われたら、何と返答しますか?私の場合、今の話の流れからすると「黄色いカレーライス」となるのでしょうか。

でも、心配なことが一つあります。「万が一、そこで生きる力を取り戻してしまうと、周りの期待を裏切ることになりはしないか」

元気なうちに美味しいカレーを食べることにします。

明日も暑い一日になりそうです、お元気で。   

  額装の㈱アート・コアマエダ(店主)