あの時の鳥

「プッチン」
鈍い音
そのまま道路に落ちた。
名も知らぬ小さな鳥。
二羽の鳥がふざけあって飛び回っていた時の事故。
一羽が車のフロントに当たって気絶したのです。
そのまま下に落ちました。

日曜日の午後 いつものリハビリウオーキング。
駅前の通称桜並木でのこと。

直後
その鳥は、後続の車に潰された。
バス停に立っていた人が、
かすれた声で、キャーッ。
相方の鳥は、バタバタと超低空で周りを飛び回っています。
気が狂ったかのようです。
しかし、どうすることもできない。

その間20秒くらい。
やがて、もう一匹はどこかへ飛んでいきました。
意外にあっさりと。
人間と鳥の情の違いか。

15分くらい後の帰り道。
あの場所で、その鳥らしき一羽にまた出遭った。
三半規管が壊れたような異常な飛び方だった。
死体は、既にアスファルトと同化していた。
残ったにおいを探しているかのようにも見えた。
この日は、本屋にも寄らず、まっすぐ帰宅。
明るい妻の声に我に返った。

感謝と元気で明日も頑張ろう。っと。

  感謝と元気の額縁屋 ㈱アート・コアマエダ