職人の一喝

まだ寒い日がつづいていますね。
こんにちは。
日々の仕事の話です。
額装サイズは、小さいのから超大型まで色々あります。


これは、中型の額縁です。
「大きい額だから細かいところは、手を抜いても大丈夫・・・」
普通は、そう考えがちですが。
職人道では、許されません。
「あまい!」と一喝。
大型も小型も手は抜きません。
気のゆるみは質感や雰囲気に滲み出てくるからです。


これは製作途中。
角度を変えてみた様子です。
ここにも面白い発見があります。
正面から見るだけで満足しては、いけないのです。
角度を変えたり、遠くから見たりして、
鑑賞に耐えるように仕上げます。
そのために職人は、いつも大忙し。


額装の話から外れますが、
日常の生活の中で、困ったことが起きたとします。
本質を確認する意味で、角度を変えて眺めてみる。
また、視点を遠くへずらして、ぼんやりと考えてみる。
そこから客観的真実が見えてくることが、よくあります。

仕事中の職人は、いつも「本気」です。
「あまい」の緩みを嫌っています。  
 額装の㈱アート・コアマエダ(店主)